乗りたい車がない場合。
 
 
 
■ どうでもいいといえばどうでもいいことなのだが、例えばニコンでプロ登録されている方々は、シャッターボタンの感度を改造したりする。風が吹いても落ちるようにしている方もいる。チタンがどうしたというのも同じような理由からである。
 一般に何処に金をかけるかというのは、その男や女のあり方に薄く繋がっていて、世の中というのは面白いなと思うのだった。
 
 
 
■ いつだったか仕事で川口の辺りに出かけ、脇道から濃い色の964が出てきた。
 助手席に派手な外観の妙齢が乗っている。
 運転しているのは、それに相応しい地元の二枚目である。
 ちょっと車高が下がりすぎていて、80キロ以上で動作するというリアのスポイラーがあがっていた。
 964も一時買いやすくなったので、荒れた車が多いという。
 ジャガーXJの308なども手入れされないままだとかなり寂しく、いわゆるVIPカーの仕様になっていたりすると、あちこち光物だらけである。
 それもまあデモクラシーなのだが、窓から煙草もった手をひらひらさせるのは古い。