知りもしないで 2.
 
 
 
■ ローレン・バコールの低音というのは作られたものである。
 ハワード・ホークスにそう言われ、まだ20そこそこだったバコールは裏山で声を潰す練習をした。
 1944年の映画「脱出」でバコールはボガートと共演し恋に落ちたが、どちらが粉をかけたかと言えば、乗ったのはボガートである。
 目線でそれが知れる。