西行の皺。
 
 
 
■ 確か国立博物館あたりに収められていると思うのだが、西行が半分口をあけ、満開の桜を眺めている硯箱がある。
 いわゆる花見西行である。
 江戸時代のものか、仔細な細工が施されていて見事なものだが、この時の西行は既に老僧姿であった。
 
 
 
■ 酒を飲んだのかどうか。
 普段何を食べていたのか。
 金玉の裏側には白髪があったのかまだ恋をしていたのかなど、考えていけば謎は深まる。