阿呆面のお前たちとどこかでばったり出会っても
そしらぬ顔でいような 3.
■ 粋とか野暮という概念は、都市化の流れからである。
誰もいない山里で青いシャツを着ていれば、エノケンの歌そのものになる。
俺は村中で一番モボだと言わた男で、親父は村長でエライと。
■ 前に緑坂「甘く苦い島」でオードリー・ヘップバーンのことを書いたことがあった。
映画、「ティファニーで朝食を」の中にNYのバス・ストップで、昔の旦那とあれこれする場面があり、垢抜けたオードリーに比べ最初の旦那はいかにも野暮ったく描写されていた。
実はこれもかなり苦い場面なのであって、似たようなシーンはモンローの映画にも繰り返し使われている。アメリカの長距離バスに私は乗ったことがないが、ある種文化と階層の交差点になっているという声もあって、それはその通りなのである。