丸焼ケに串。
■ こんがりと焼けたものに串を挿し、それを齧ったりして毎日が過ぎていく。
この辺りの事情を文学的に昇華したものが東海林さだおさんの「まる齧りシリーズ」である。
あそこに出ているイラストの、歯茎やスダレのような髪の毛というのは身も蓋もないもので、たるんだ首の皺などもリアルに引いてあった。
■ かつて「太陽」という総合誌があった。
そこに東海林さんが連載をされている。
まだお若い頃、70年代半ばくらいだったろうか。
お手前がどうの、と言っているお師匠様の傍に東海林さんがおられ、つまり取材をしているのだが、文章をよく読んでいくとただ畏れ入っているダケではないことが分かる。
観察しちゃうんですね。