牛のキンタマ丸焼ケダ。
■ 緑坂の番号をつけまちがえていて、先ほど直した。
忙しかったので、スタッフに更新を頼んでいたのである。
しかし、私もよくやることで、スペルのミスなどはしょっちゅうである。
■ ま、それはそれとして。
書棚の辺りを探っていたら、新潮文庫が一冊落ちてきた。
伊藤信吉さんの編集になる「現代名詩選」である。
なすすべもなく企画などにつまり、壊れかけたソファに転がっていた夜更け、それをぱらぱらと眺めた。
中に会田綱雄さんの作品があり、この年齢になると直裁に染みる。
「いまでもわたしは毎朝
淡路町のフォームを幽霊のように通り抜けて
いく
銭がないこと
天女からわたしが盗みとった羽衣のこと
木曾の蓮華の花やわらびのこと
ひらめていてはきえていく脳天に
うすい毛をはやして
家事ハドコダ
牛込ダ
牛のキンタマ丸焼ケダ」(trash より:前掲264頁)