Dewar's.
 
 
 
■ 油膜の感じというのは、妙齢の月の満ち欠けに似ている。
 指に触れサラサラしていると、例えばこのひとの場合にはもうじきだとか、後のシーツがすぐ乾くとか。その後に銀色の鱗のようなものが光っているとか。
 
 
 
■ 手を置いておくとじっとりと汗が浮かんでくるような肌というものがあるが、単車や車のエンジン、そのオイルというのもそれに似たところがあるような気がするのは、春のせいだ。