欠ける月。
 
 
 
■ 山本夏彦さんがそのエッセイに「満つれば欠ける」と書いていた。
 全盛期があれば後は落ちる一方なのだと。
 この、無理をして若作りをしている妙齢醗酵派の股上の短いパンツを後ろから眺めたような気分は、時々ではあるが私も分る。
 すうっと、冷気が這い上がってくるのだ。