■ 服を着たまま、ウォーターベットの中に潜り込んだ。葉子がズボンとシャツを脱がしている。
 どれくらい飲んだことになるのだろう。水を何度か足してもらい、ぐずぐず酒を嘗めていた。ファイルは旨く保存できただろうか。記憶にない。
 私はビルの最上階、そこから螺旋階段を降りたところの部屋に連れられていった。脚がもつれて転んだ。
 なんだか生きているのがイヤになった。なんでこんなところに居るんだと思った。
 そうしたことを口にしたかどうか、確かなことは覚えていない。
 
 気がつくと昼近くになっていて、何時までも毛布を抱えている私に葉子が浴室のドアを指さしていた。