■ 二日目になった。
 金がなくなった。葉子が何枚かの紙幣とカードを渡してきた。私は眠り、そのあいだウィスキーと乾いたパンを葉子は持ち込んだ。
「ちがってる」
 と、薄い涙を浮かべている。
 途中、なにかひっかかるようなものがあって、それを越すとすこし広い空間に辿りつく。硬いものがあって、その先はいくつかに割れている。割れたものどうしが触れ合っていると、どうしたらいいのかわからない。
 痛みのようだ。