ZINO 3.
■ 久しぶりに入ったホテルの、そのバーで、顔を覚えている人はいないだろう。
覚えられるような顔もしていないのだが、一見の客をどう扱うかというのは、こうした商売の基本のようなところもあって、決められたマニュアルから余る部分もあるようだ。
黒服に尋ねて、45minくらいのシガーを貰う。
それが外れで、途中で消したくなったくらいだ。
水を貰う。これが一番うまい。
■ 向こう側にいた30代か40代の男二人連れが、暫くしてから同じようなものを注文している。
ダンディズムだろう。
などという言葉が聞こえる。