さえずり機械。
 
 
 
■ 面白い仕事もいくつかあったのだが、書かないでおこう。
 我々の世界は名前を出す場合と出さない場合とがあって、主に契約によるのだが、ここ暫く、誘われても辞退するようにしていた。
 それは何故なのかというと、自分でもはっきりした自覚はないのだが、別にいいじゃないかという声がするのである。
 いくつかの店舗デザインと企画に関わった時は面白かった。
 それとても、当たり前だが多くの方との共同作業である。
 
 
 
■ 別にいいじゃないか、という気分は周期的にやってくる。
 この辺りの微妙な按配というのは、少し口で言えないところもあって、なるべく後ろの席に隠れているみたいなものだろうか。
 とかいって、あらなにしているの、とか言われるのだから始末が悪い。