台風の前。
 
 
 
■ 34度という気温で、電動ファンは廻りっぱなしだった。
 これじゃあ冷却水もオイルも、持たない筈だと思う。ドイツの車は冬には強いが夏場には停まることも多いのである。
 翌日、2000程度でオイルを交換する。バルボリンというメーカーの、やや硬いものである。8リッター入って、財布は領収書だけになってしまう。
 
 
 
■ 私は滅多に昼間の都心をうろつくことはない。
 時たま首都高速の渋滞に嵌まることもあり、その時の外気温は多分50度に近くなっているだろう。エアコンを止める訳にもゆかないので、じっと我慢をする。ATのセレクターの辺りが熱くなってきて、東京の夏というのは過酷であった。
 
 
 
■ 空いた道で、半分ほど踏む。
 2000回転くらいからカムに乗って、廻ってゆこうとするのだが、昼日中、100近く出していると暴走族なのでやめにする。
 新しいC55が並んで、庭園美術館の前を過ぎていった。
 85ミリノーマルより鼻先が長いのだが、どう曲がるのか知りたくもなった。