十二月のこのまっくらな真夜中に 4.
■ 先日、環状七号を下っていて、その突き当たりで信号にぶつかった。
夜であるが、ゴミの集積場があり、そこにひとりの男がいる。
彼は残飯を食べているのだが、ちょっとはうまいのか。
私は暫くの間、車のガラス越しにその横顔を眺めていた。
■ おどまかんじんかんじん あんひとたちゃよかしゅ
この場合の「かんじん」とは、つまり乞食のことである。
五木の子守唄の中に歌われていたのだが、目の前は大井埠頭だった。