あばよ、こんなものさ。
 
 
 
■ 当時、文芸の助手をしていた甘木君は、この緑坂を読み電話をかけてきた。
 だ、だいじょぶなんスか、こんなの掲げて。
 そんときはそんときだ。
 それにしても、こーいちさん、無茶しますね。
 ともいえるな。
 
 
 
■ つまり、新聞紙面をそのままスキャンするという荒業だったからだろう。
 マッカーサーの顔というところが怖ろしい。
 文字をコラージュして二次著作物としたとしても、まあなあ。
 文芸フォーラムが読売の内部にあったから黙認されたもので、叱られたらシュンとして謝るつもりでもいた。
 幸いというかなんというか、そのような声は届かず、当時の担当責任者に後日酒をご馳走になった際、よく捜してきましたね、と麻雀の話に移った。
 その寿司屋は日本橋にあるのだが、酢の按配が独特である。