乾くのは、底が濡れているからだ 3.
 
 
 
■ 今であれば、大型のハスキー(ええと三脚です)などを立て、16から22程に絞ってPLを使い、あるいは中判などで撮るだろうか。
 あるいは一眼デジカメのRAWなどで、同じカットを縦横に抑えるはずである。
 日中ストロボも試して面白いかも知れない。
 つまり、この写真を眺め、へたくそだなあと自分でも思うからだが、使っていたフィルムスキャナの特性によることも一面では事実である。
 
 
 
■ ただ、自ら撮った写真とコピー。それを入れるデザインの雛形という考え方はここでかたちになった。何度も繰り返すが、今の眼からはいささか密度が不足しているとしてでもである。
 
 その後、このシリーズはEPSONの広告に転用され、一年近くの連載になる。
 また、PDF、つまりネットから雑誌広告・紙の媒体へと移行してゆく。
 それらはおいおい紹介するとして、ひとりが写真家でありコピーライターであり、またデザイナでもあるという、旧来の価値観からは中途半端だと批判されやすいスタイルは、この辺りから発生している。