冬の雀 2.
 
 
 
■ 久しぶりにライカM6を引っ張り出してきて、数枚を撮った。
 コト。
 と、横走りのシャッターが下りる。
 ええ、静かに生きていくんです。という音なのだが、ちょっと慇懃無礼なところもあるだろうか。
 レンズはズミルックスである。
 昔、地方の病院を経営している友人と酒を飲んで、ライカのレンズの名前をいくつ言えるかを競った。そういう下らないことしか話さない。
 スーパー・アンギュロン。
 とか口にするとなんか、いいような気がすると思わないか。
 んんー、錯覚だが思う。
 幻の銘酒ってなもんか。
 すいません、チューハイください。
 
 
 
■ 生きてゆくのがメンドクサイから、脇道を捜す。
 つまりそれが趣味というものなのだろうが、脇道が仕事になっている場合にはドウシタラヨカロ。
 教会の屋根に積もる、黄色の銀杏の葉を眺めていて考えた。
 小さな雀もいる。