天災と人災と戦争たち。
 
 
 
■ これをひとまとめにして歴史と呼ぶのかも知れない。
 いつだったか、六本木のホテルの36階で酒を嘗めた。
 すこし年上の貿易会社の社長さんと一緒だった。
「自殺者がさ、年に三万人もいるんだよね」
「未遂を入れるとその十倍にはなるはず」
 これがどういう意味かは大人ならば分かる筈で、分かっているから我々は高い酒を嘗めてみた。
 夜景が綺麗である。
 この国の中心部もみえる。