明け方の半月。
■ こういうことをしている場合ではないが、している。
コピーの〆切をひとつ終え、いわゆる画像の〆切のためにWSの整備をしていた。
チェックディスクをしてください。
という声が何度も出て、その度にまた二時間かとその声に従う。
昔からあるデパートの、エスカレーターに乗るときのご注意みたいな、従うべきトーンであろうかと思われた。
■ 取材で暫く留守にしなければならない。
が、なんの用意もしていない。
いい年になった段階での取材というのは、半分は酒の会であって、各種先輩にはたかり、頭を下げ、各種後輩には奢らねばならない。
120円の手帳にお世話になった方々の住所などを写す。
送料の方が高くなっても、気持だけは伝えなければならないからだ。
二日酔いでなければできる筈だと考える。
■ 若い頃、クラブという程のことはないが、あちこちのママさんにお世話になった。
学割で飲ませてもらったんだと、今にして分かる。
ついてらっしゃい。
と、言われ、ついていってラーメンを喰う。
確か奢ってもらった覚えがある。
この子、頼むわね。
と、大盛を食べたホステスさんをあてがわれ、仕方なくもう一軒の酒を飲んだ覚えもあった。
私は半ズボンを履いていた男だったのかも知れない。
今、お礼をしたくても、その店が見つからないでいる。