犬の心得 2.
■ 暫く、枕もとに鬱の熊が座り込んでいた。
あるいは、土豚にヘソを嘗められる夢を視た。
■ 理由はいくつもあるが、おおむねうんざりとしていた。
何がといえば、放っておくと入り込んでくる一定の方々の神経の在り方と、その背後に見え隠れするある種サモシイ心根にでもある。
■ 世代論を口にするのは下品なことであるが、いわゆるダンカイと呼ばれる方々との付き合いはとても難しい。
オレのことを知らないのはモグリだ。
と、ご本人が真面目に考えている節がある。
ご本人はその当時、真面目に反体制を貫いていたかというとそうでもない。
そういった方々は地に潜り、長く苦しい青年後期と中年期を過ごした。
周辺にいた方々。
何もリスクを負わず、そのときそのときのものになびいてゆく。
定年後のことをお考えになっておられる。