菜種梅雨 3.
 
 
 
■ もちろん、被写体にはならなかった。
 とりあえずプロなので、これがどう使われるかという出口を考えてシャッターを押す。
 もちろん、それだけではツマラナイのであるが。
 
 
 
■ 東京から何をしにきたかということを、地元の言葉で聞かれる。
 いや、ま、なんとなく。
 取材などと答えるのはしゃらくさい。
 五分ばかり話しただろうか。
 私は道を聞いて、車に戻った。