傘をもたない。
■ 昔、蝙蝠傘が嫌いだった。
なるべく、手になにものかを持ちたくはなかった。
多分、ポケットに手を突っ込むことができなくなるからだったのかも知れない。
■ 一定の年齢になり、そうもゆかないということに気がつく。
雨の日の単車乗りを私は尊敬しているが、自分だけならばともかく、誰かのことを考えるとただのセダンになる。できれば運転などしたくはない、という風にも思う。
これが堕落なのかどうなのか。
自分が決めることでもないような気もしている。