秋祭。
 
 
 
■ 若者はたいてい馬鹿である。
 ただそれを、薄く自覚していた。
 であるから、諭されると反発をしながらそうかもしれないと従った。
 それでもしくじる。
 あのとき声をかけてくれた彼は今いくつだろう。
 どんな老人になっているだろう。
 顔も思い出せないけれども。