水に月 2.
 
 
 
■ 日本橋に老舗のデパートがふたつあるけれども、そのどちらをよく使うかと言えば、書店の前の方である。
 気配というか雰囲気というか、ほんの僅かではあるけれど力が抜けているところが肌に合うような違うような。
 この裏手に旨い寿司屋があって、お世話になった先輩に何度か連れていかれた。酢の使い方が独特というか、旧来のものなのである。
 もうちょっと偉くなったら一人二人で行ってみたいとも思うのだが、いつのことか。
 お銚子が大量に傾いて、デッド・ソルジャー。