スロー・ジン。
 
 
 
■ 麻布のお話である。
 四隅に間の抜けた倉庫のようなスーパーというか店舗があり、入ると紅毛碧眼の美少女が立っている。
 とても早口で私に近寄り、紫色のよくわからないがチケットのようなものを近づけてくる。
 
 
 
■ 隣には背筋を伸ばした父親らしき男性が立っている。
 おお、アイ・キャノット・スピーク・イングリッシュだろうか。
 彼女は少し切なそうな顔をして父親らしき彼の顔を見た。
 ソーリー・サー。
 エレベーターがくるのである。