氷裂のころ。
■ あれはなんという名前の樹だろう。
枝にびっしりと蔦がからまって、半ば苔のようにもみえる。
横切っているのは雪で、これがつもるのかどうか。
■ きれいなものを眺めようとするのは結構大変なことだなという気がしている。きれい、と言ってしまっていいかどうかは疑問だが、とりあえずそういうことにしておく。
人生の一時、いろんなところを眺め、突っ込んでいった方がいいという考え方があって一理ある。
旅のようなものだけども、旅というのは戻るからそう呼ぶのであって、では何処へ戻るのか。
そんなことを漠然と考えていた。