今あなたが行ってあげないと。
 
 
 
■「錆びたナイフ」という裕次郎の映画がある。
 ここで裕次郎は木造のアパートを出たり入ったりしながら、ざっくりしたウールのオーバーを羽織っていた。
 黒い革の手袋をしている。
 それで誰かを殴ったり、近代的自我を模索するかのような演技をしていた訳だが、今考えてみるとそれはサルトル辺りの影響だったのかも知れない。