月夜の汐路のむこうから 6.
 
 
 
■ ゆっくりと風が強くなる。
 霧のような雨が薄く降ってきて、流星の後はだいたいが雨だ。
 
 
 
■ 全てを投げ出して、どこかに篭る。
 本数冊と好きな単車。屋根付きのガレージと少しの工具。
 スポークを磨いたり、CRキャブの同期をとったり。
 世代によっては、シングルモルトの瓶を壁に飾ったりもするのだろう。
 外側がプラのタフな時計とかね。
 
 
 
■ 男とはお馬鹿な生き物である。
 全集を揃えて、だからどうした。
 どうもしないのだけれども、ついつい悟れない。