これから雨になる 2.
 
 
 
■ いつかまた小説らしきものを書く機会があったら、この題もいいのかなという気がしている。
 私は雨は嫌いなのだが、どうも雨の男とか河童とか、そんな風に思われていることが多いらしく、かといって天辺ハゲでもない。
 じゃ写真みせれば、という外部からの声もあるようだが、誰がみせるかそんなもなぁ、というスタンスである。
 
 
 
■ 与太話はこの辺りにして、サスキア・サッセン著の「グローバル・シティ」という本をぱらぱら捲っていた。筑摩書房。2008年発行。伊豫谷登士翁 監訳。大井由紀・高橋華生子訳。
 博士課程の教科書なんかにも使われているという、やや難解な本である。
 ニューヨーク・ロンドン・東京という三大都市が、いかにグローバルな集積地として成長していったかを様々な角度から分析していた。
 サッセン教授はオランダ人。
 EUの周辺から眺めた東京の分析は、冷静でやや辛辣である。
 面白いのは原書で第2版以降書き加えられたと思しき部分、特に第2-3章あたりからは、今世紀に入ってからの格差増大傾向の様相が具体的に分析されている。
 
 
 
■「経済再編 階級と空間の二極化。
 不安定労働市場とインフォーマル労働市場。
 労働市場における人種と国籍。
 まとめ 社会と空間の二極化」
 目次からざっと拾ってみると上記の通りである。
 結局は空間ということ。
 ここで、マイク・ディビスの「要塞都市LA」を思い出した方もおられるだろう。