ディトナ、レプリカ 6.
 
 
 
■ ジムに通うことを誇示したり、ペットを車の後部座席に入れて走ったりする。
 これはバブル的な価値観である。
 そうではないと否定しても、あの時代を経てそれらが大衆化していることは事実であって、食事や服、車、生活の仕方そのものが、それ以前とでは構造的に異なってきている。 
 
 
■ 一度贅沢を知ってしまうと、後はどうでもいいや、となる。
 例えば服は消費財になり、中間的ブランドが没落する。
 いまだにケリーバック、なんて斜に構えていると、時折半分の方がそれを持っている場に出くわして驚く。
 ただ普段は、ひと夏だけで使い捨てるシャツなのだ。