ダスカ 2.
 
 
 
■ 戦争のアウト・ソーシング。
 これが「戦場の掟」(スティーブ・ファイナル著:伏見威蕃訳:講談社:2009年)のテーマである。
 傭兵まではいかない。プロでもない。けれども元軍人で特殊部隊で、個人の技能が最大限発揮されるだろう世界の、個別的家族を護るための戦いである。
 もちろん武装している。
 
 
 
■ 外苑西通りを、蛍光のタスキをかけた男たちが歩いている。
 夜更けだ。
 デジカメのフラッシュが炊かれ、手順に従い民間委託された仕事をこなしている。
 彼らは帽子を被っている。