片雨。
 
 
 
■ 夏が長引いている。
 どうも気分がいまひとつで、夏の終わりには何時ものことなのだが、漠然とする手立てがなかった。
 薄い鬱のようなものである。
「中国の戦略的海洋進出」(平松茂雄著:勁草書房:2002年)などをぱらぱらと捲る。
 そういえば「丸」が数冊残っていたかなと書棚を捜すと、該当のものはなく、旧い車関係の雑誌ばかりだった。書棚の持ち主の知性をうたがう。
 
 
 
■ 見事に段階を踏んで推移しているような感じがある。
 大規模な災害がおこり国力が目に見えて低下すると、こんどは周辺部から火がつく。
 ナショナリズムが高揚される。
 やっぱり気合ですよ、と言っていた若い彼がいて、気合で潜水艦に乗れるものかその辺りが分からない。