霞かな。
■ 緑坂の読者は、つげ義春さんをご存知だろう。
もちろん、つげ忠男さんもである。
■ 義春さんの「無能の人」は、半分は一般教養のようなところもある。
数冊持っている筈だが、棚に手を突っ込むのが億劫である。
「無能の人」のラスト近く、井月という幕末から明治にかけての俳人にほとんど一章を割いていたような覚えがあった。
正確にはなんというのかわからないが、故郷を捨て家族を捨て、ひとり別の土地に流れついた世捨て人のお話である。
書をものにし俳句を詠んだ。