ピクルスとラム 3.
 
 
 
■ ここは、フランク・リーバを演じたアラン・ドロンが、黒いコートの襟を立て、若い者とか娘とか、あるいは孫を抱いて歩くような通りである。
 70を過ぎてそれだけで絵になっているのだから、芸の力というのはこわい。
 元がTVドラマだったということもあって、フレームが狭いのだけども、分かりやすさと泣かせどころを押さえた演出はそれなりだった。
 
 
 
■ 私はきいたこともない国の、きいたこともないラムを頼んだ。
 案外安い。
 自腹の時は、味と価格のバランスからいっている。