90年代いくつかはじめ 2.
 
 
 
■ こういう書き方は緑坂特有のもの。
 と、昔から指摘される。
 それが顕著に顕われたのは「夜の魚」一部で、小説というよりも映画か劇画の原作の書き方にも似ているだろうか。
 わかりやすく膨らませていけば、それはそれでいいのだろうけれども、なるべく削りたい。
 そのときはそう考えていた。