スラムの惑星 8.
■「黒いオルフェ」という映画がある(1959)。
そのサウンド・トラックがなかなか寂しい。
仕事中に低くかけていると、何もしたくなくなって困るのだが、カルロス・ジョビンの演奏は、アメリカ西海岸の白いJAZZに影響を与えた。
多分この映画は「West Side Story」(1961)などと対になって語られるべきものなのだろう。
■ favela(フェヴェーラ)というブラジル語があるが、これはスラムを意味している。
俯瞰で眺める光景はちょっと圧倒的で、「黒いオルフェ」もそこを舞台にしていた。
後に別の監督で「オルフェ」という映画も作られているが、こちらはよりリアルだという。まだ私は見たことがない。
■ 吸いかけのシガーは、確かキューバ産だった。
ロメオ&ジュリエットのアルミ・ケースに入っているが、中身はPartagasである。
いい気なものだな、とほんの一瞬思ったが、いい気なものなのである。