一般教養について 2.
■ 友人と久しぶりに会う。
奴は書店のブックカバーのついた新書を持っていた。
なんだよ、いってきたのか。
おお、これ持っているといかにもインテリゲンチャだろ。
まともに聞いていられないので、先にいく。
■ 2軒目か3軒目である。
小料理屋のカウンターで日本酒を嘗めている。
話といえばどうでもいいことで、どうでもいいことをいかにもったいぶって流すかという風情がある一定の年齢になると求められるものだが、ま、中にいる方々はそんなことは本当は知ったこっちゃなかった。
■ センセ、これなんて本なんですか。
と相方が尋ねる。
ん、これはね。と友人が答える。