曇ったマイルス 3.
 
 
 
■ しゃらくさい評論家などは、例えばマイルスの四部作を「青の時代」などと称する。
 ピカソになぞらえてである。
 私はこうしたシタリガオがどうも苦手だった。
 
 
 
■ 1955年辺りのNYで、細いネクタイを締め、仕立のいいスーツを着こなしている黒人というのは相当大変だったと思う。
 人種差別というのはつい先日まであった。
 例えば今のこの国で、雇用均等法から何年過ぎたとはいえ、そこから分岐していく流れがいくつもある。女性のあいだでである。