曇ったマイルス。
■ こころある人々は「みちのく」という単語を使わない、という説を読んだことがある。いわゆる中央集権の歴史観がそこにあるからだと。辺境、どん詰まりになっているのは歴史的社会構造の故なのだと。
日本史を北から見直すという流れがあるのだとする。
南からでも島からでも、文化というのは幾層にも重なって、中には闇があり差異のようなものもある。
こう書いたところで何を語ったことにもならないのだけれども。
■ 背中の辺りが痛む。
根を詰めたつもりはないが、寄る年波である。
昼間の厄介を片付けながら、時折ばらばらっと鳴る、銀杏の実の落ちる音を聴いていた。