黒服たち。
 
 
 
■ クラブというかキャバというかの客引きの男たちがいた。
 まだ若い。
 耳にイヤホンとマイク。手に携帯か最近はタッチパネルの小型モバイル。
 上下2万はしないだろう背広に、あまり磨いていない靴を履いている。
 
 
 
■ 私は車の助手席からそれを眺めていた。
 店の子が通るたび、彼らは頭を下げている。