夏の眠り 2.
 
 
 
■ あるポルシェ乗りの知人が、仕事を終え、家族が寝静まった後そっと部屋を抜け出すという。
 子供はまだ小さい。
 その寝顔をちらりと眺め、頬に触って布団を直すという。
 ゆっくり暖気ができなくてですね。
 住宅街であるならばそうだろう。
 彼は空冷だった。