じゃ、参っちゃうじゃないですか。
 
 
 
■ 装丁は和田誠さんである。
 版元は講談社。
 
 
 
■ 殿山泰司さんとの巻をすこし引用させていただく(「面白半分対談」講談社:189頁)。
 
(ゴシック)アレの周期と欝病の周期
吉行:糖尿のあんばいは、いかがですか。
殿山:ええ、まあ、いま酒をやめているもんですからね。あっちの方はだんだんダメですけれどもね。
吉行:これはまあ、しょうがないですよね(略)
(註)ここから吉行さん祖父を例をもってきて話を継ぐ。

吉行:ぼくはこの前にお会いしてから、非常なる欝にとりつかれましてね。
殿山:ええ。
吉行:そっちの波はどうですか、殿山さんは。
殿山:そういうの、ないですね。人間がずうずうしいせいか知らないけど。欝病ってどうなるんですか。
吉行:気が滅入るんですよ。
殿山:それが何日も持続するわけですか。
吉行:持続するんです。
殿山:じゃ、参っちゃうじゃないですか。
吉行:そう、参っちゃうんですよ(笑)以下略