薄い雲と月。
 
 
 
■ 忙しかった。
 食べるとか眠るとか、その背後のなりたちそのもののようなものが時々流れ、走ったり怒鳴ったり、携帯の電池が切れたりした。
 ひとを乗せ、坂道のあたりを曲がると細い月がある。