コンクリとマティニ。
 
 
 
■ いつのまにか港の外れ辺りにいる。
 京浜工業地帯の一番深いところで、この時間、コンビナートから盛んに水蒸気が昇っていた。
 私はカメラを持たず、また撮影する気はない。
 100円と張り紙された自販機があって、そこのコーヒーは薄いのだ。