葉子とすれちがう_2.
 
 
■ 短い所用を終え、エントランスのあたりで漠然としていると、先ほどの娘が目の前を横切る。
 髪を後ろで縛り、全身が薄く焼けている。
 思春期特有の、好悪を生理的に判断するような風情で、外側に向けて知らずに発せられている。