服屋のバー。
 
 
 
■ 黒か紺色のポロが欲しくて、漠然と眺めていた。
 定番のものというのは季節でも安くはならず、別に何時求めてもいいことになっているようだった。靴なども同じである。
 馬具の小物から発展した洋服屋でシャツを選ぶ。ライターで高名なそこである。
 映画「地下室のメロディ」で、偽貴族の師弟に扮したアラン・ドロンが、いかにもという風情でそれを見せびらかす場面があった。