ROMEO Y JULIETA_8.
 
 
 
■ クロークの妙齢にコートを出してもらった。
 自分で着ますと肩にかけてもらうのを省いた。
 通路までのあいだ、私はアルミの試験管のようなものを口に咥えて上げ下げしていた。
 シガーの残ったものを入れてもらったそれである。
 出口の辺りで小さな笑い声が聴こえる。