ふとい電気の話 2.
 
 
 
■ それから一週間程経ったろうか。
 ようやく時間がとれたので、明るいところでボンネットを開ける。
 使う工具は、廻らない位置だけ、昔から持っている眼鏡レンチである。
 廻るところはブランド物を使ってみる。
 
 
 
■ あるところでは2500回転から体感できる、と書かれていたが、私の場合には1500回転くらいから若干の効果が体感できている。
 踏んでトルクが厚くなる、というか、全てのヒューズを交換した後のような印象である。
 つまり、ハーネスなどが劣化していて、電気的には若干ロスが出始めているということなのだろう。その部分を補うという。それを考えると単純に喜んでいいのか疑問だが、ハーネス全交換は極めて高価なのだから仕方がない。
 プラグやエアクリーナー、またはデフオイルを交換した場合と同じように、いずれは慣れてしまうものだけれども、まあ手を入れればまだいけるものかしら、と、2秒ばかり床まで踏んだ。