北へ帰る豚の群れは誰も無口で ブウ 6.
 
 
 
■ だとしたら、そこからどうやって戻ったのか。
 最終的に戻ったからここにいる訳だが、途中でチンボツしたかのような気もする。
 
 
 
■ 全然話は飛ぶが、いわゆる連れ込みと呼ばれるところで一夜を過ごし、昼近い雨模様の頃に起きると、ベットの下にもさもさしたものがある。
 いわゆるこれが歴史である。このホテルも古いのだろう。
 これをワビサビと捉えるか、まあ著しく不潔、と激しく捉えるかで男の人生は随分変わるものだと言われている。
 おばさん、お湯出ないよ。
 そうかい、今炊くから。
 いたしかたなく、また履いて待っているのである。