駒沢の912.
 
 
 
■ 桜の頃合、駒沢公園の辺りで一服をした。
 路肩に車を停め、階段の辺りまでいって座るのである。
 向こう側に背の高いマンションが建っていて、当時色々と物議をかもしたと聞いたことがある。確かに空は狭まったろうか。
 
 
 
■ サックスを吹いている若者がいる。
 こちらではダンスの練習をしているのか、10代の少女たちが集まって、その廻りに少年達がいた。
 私はブルゾンの腕まくりをしていた。
 今時珍しいひとだよね、と言われたことがあって、そういえばジャケットでも右手だけはついひっぱってしまう。
 月は見えない。
 それほど寒くもない。